もっと もっと もっと

もっと 近くにきて

僕の 名前を呼んで

もっと 近くに来て

僕の 手を握って

もっと 近くに来て

僕の 体を溶かして

もっと 近くに来て

僕の 心を 壊して

神経の全てを 貴方に集中させて

全身全霊 貴方を愛すの

頑張って 目を開かないと 光が見えない

一生懸命 酸素を吸わないと 呼吸ができない

力いっぱい 立たないと 崩れ落ちてしまう

僕が 弱すぎるの?

此の恋が 辛すぎるの?

どちらかは分からないけれど

ずっと一緒に居たいのだけは

変わらないよ

そして

悲しい気持ちも 寂しい気持ちも変わらない

貴方を 殺して

其の肉を 喰らい 僕の一部に

貴方に 殺されて

其の肉を 喰われ 貴方の一部に

貴方の 血液にまみれて

僕の 血液にまみれて

赤い 赤い 赤い

気づけば いないと

嘆き悲しみ

  • わかる? この 世界が-

色は 黒と赤のみで

有るのは

貴方 もしくは 僕の 肉片と 血の管

動くはずが無い 臓器に

目の錯覚と妄想が入り混じり

聞こえる 心音

幻聴が 続く

僕の名前を呼ぶ

貴方の 優しい声

にじみ出る 全ての感情を

塞き止めているの 最後の理性

貴方の事を 嫌いになった あの日の気持ち

其れを除き 全ては 愛に飲み込まれて

喰らい付く 消えた 息

もう一度 呼ぶの 貴方の名前を

確かに聞こえたのは 滴る 赤の 足音

愛しているの 愛されたいの

最後の 其れに 手をかけないのは

貴方の事を 嫌いになった あの日の気持ち

残酷にも 忘れられない あの日の気持ち